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みなさん、こんにちは!
漫画大好き、泣き虫なゆさん(@nakinayu3)です。
漫画『ねことじいちゃん』の感想・レビューも今回で第6弾!今回は『ねことじいちゃん6』についてお話ししていこうと思います。
その前に前作をおさらいしたい!って方はこちらの記事がおすすめです。
また、『ねことじいちゃん』をまだ読んだことがない方は、こちらの記事(ネタバレなし)で作品紹介をしています。興味がある方は読んでみて下さいね。
前作では大吉じいちゃんの幼馴染・巌さんのエピソードが満載で、不器用ながらも優しい人柄に心を掴まれた方も多かったのではないでしょうか。
また自分の夢に向かって島での暮らしを新たにスタートさせた若者二人。
イキイキとした姿がとてもステキでしたよね。
さて今作ではいったいどんな暮らしが待っているのでしょうか。
あらすじ
ばあさんに先立たれ、ねこのタマとふたり暮らしの大吉じいちゃん。
ある日、歯医者さんの待合室で雑誌を読んでいると終活の記事が目に留まる。
「そろそろ終活の準備で家を片付けなきゃいけんかのぉ」
片付けるといえば・・・あの部屋をなんとかせねば・・・
2階の一番奥の、今や完全に物置と化している部屋が一つある。
重い腰をあげて過去60年の歴史が詰まっているこの部屋の片づけを始めるとそこには・・・。
引用:https://www.comic-essay.com/episode/279/


感想
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ここからはネタバレありです!!ネタバレNGな方は気を付けて下さいね。
家族を見守るボンボン時計
大吉じいちゃんの家のシンボルとも言える『ぼんぼん時計』。
今作ではこのぼんぼん時計が壊れてしまうお話が印象的でしたね。
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私の母方の実家にもこのボンボン時計がありました。
漫画に出てくるような手巻き式の古いタイプだったかは分りませんが、いつも祖母の家に行くとこの時計の音が鳴っていましたね。
昔は何にも思ってなかったけど、今考えるとあの時計の音が好きだったなぁ。
大吉じいちゃんは、さっそく本島の時計屋さんに修理に持って行きますが、古すぎて手に負えない様子・・。
しかし東京のとある時計屋さんなら、古い時計を扱っているので出来るかもしれないと店主が教えてくれます。
そして後日その時計屋に行ってみると、そこには古時計マニアの店主がいました・・。
集めた柱時計に囲まれ、奥さんから「こいつらうるさいんですけど・・」って言われているのはちょっとウケたけど(笑)
しかし時計に対してとても愛情のある人で、仕事に情熱を注いでいるのが感じられる人でした。
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私は時計屋で働いていた経験があるので、この修理はきっと大変だったんだろうなぁと心から思います。
そして店主は見事に時計を直してくれたので、とても腕のいい職人なのは間違いないですね!!
家族代々ていねいにネジを巻き使用してきたボンボン時計は、たくさんの時間を刻み、そして家族の時間をたくさん見守ってきた時計でもあります。
修理が終わり、時計が戻ってきた時の大吉じいちゃんはとても嬉しそうでしたね。
きっとこれからも、ぼんぼん時計と一緒に年を取っていく事でしょう。
これからも大吉じいちゃんとタマの生活を、そして島の人達を見守っていて欲しいですね。
大吉じいちゃんの昔話
今作では大吉じいちゃんの子供の頃の話や思い出話がたくさん登場しましたね。
その中でも気になるシーンが2つありました。
一つ目は東京の時計屋さんに修理品を預けた後、昔なじみの場所をめぐるシーン。
昔住んでいた下宿先に、久しぶりに行ってみるかと思い立った大吉じいちゃん。
そしてその前に現れた一匹のねこ。
「はっ、お前は」と大吉じいちゃんが気づいたそのねこは、昔に出会ったあのねこでした。
実はこのねこちゃん一巻でも登場していて、大吉じいちゃんからは「ミケ」と呼ばれていました。ご飯時になるとふらっと現れ、なけなしのお米を一緒に食べる仲だったんです。
そう!みなさんお気づきの通り、大吉じいちゃんと佳枝ばあちゃんがはじめて出会った時の話に出てきたねこちゃんですね!
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なんだか不思議な出会いでしたよね。野良ねこの顔を覚えているじいちゃん、そしてじいちゃんの事を覚えていたねこちゃん・・。
しかしこのねこちゃんはいったい何歳なのでしょうか?笑
ねこの平均的な寿命が12~18年といわれているなかで、大吉じいちゃんの下宿先で可愛がっていた時はすでに子猫ではない様子でしたよね。
大吉じいちゃんはおそらく現在60代~70代の年齢。
仮にじいちゃんが20歳だった頃に出会ったとすると・・・4~50年は経っていることになります。じゃあ、ねこちゃんは!?(笑)
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なぞは深まるばかりですね(笑)
でも大吉じいちゃんの気持ちが伝わっているのか、「自分についてこい」と言わんばかりに昔なじみの場所を案内してくれたねこちゃん。
しかし時代は移り変わっていくもの。
無くなってしまった場所も多かったですが、最後に思い出の喫茶店に案内してくれたのは、ねこの恩返しのようでステキでしたよね( ´艸`)
そしてもう一つは教師時代の先輩に会った時のお話。
久しぶりに成田先生と再会するも、当時の姿はどこへやら(笑)
昔はリーゼントでふさふさのヘアスタイルだった先生も、今やつるつるのハゲ頭さんに( ´艸`)
そして大吉じいちゃんの心の反応にクスッと笑いながらもページをめくると・・
( ´艸`)( ´艸`)
「お互いに」「すっかり寂しくなりましたなぁ」と頭を押さえて笑いあう二人。
ほんとうに可愛くてニヤニヤが止まりませんでした(笑)
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年を取るとみんな良くも悪くも変わるけど、二人はおちゃめな掛け合いで久しぶりの再会を喜んでいましたね。
そして昔を懐かしみ、あの頃はああだったよなと昔話に花開いたお二人さん。
帰り際には固い握手をかわし、またの再会を約束し楽しいひと時はお開きとなりました・・。
久しぶりの再会にもかかわらず、笑いあえる思い出や相手がいるというのは本当にステキなことですよね。
そしてそんな時間を過ごした後の高揚感はとても幸せなものです。
今はとても苦しくて大変だと思っていることも、もしかしたら歳を取って振り返れば素晴らしい思い出の一部になっているのかもしれません。
そう考えると私たちが過ごす日常は、人生のほんの一部分にすぎないんですよね。
大吉じいちゃん終活をはじめる
大吉じいちゃんとタマの暮らしも今作で6年の月日が流れました。
今までも「老い」や「家族」のことを考えさせられるストーリーがありましたが、今作ではとても大事な問題がお話に出てきましたね。
そう、それが「終活」です。
大吉じいちゃんはたまたま目にした雑誌に終活の事が載っていたため、重たい腰をあげて身の回りの整理をすることにしました。
でもこれが一大事!!
放置しつづけたお部屋の一つはまるで物置のような有様です。
いつからあるかもわからないガラクタや思い出の品の数々に、途方にくれてしまう大吉じいちゃん。
これは何だと色々と開けてはみるものの、どれも思い出の詰まった玉手箱のようで作業がすすみません。結局、大吉じいちゃんは片付けを諦めてしまいました(笑)
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これは片付けのあるあるですよね(笑)ついつい思い出に浸って脱線しちゃうんですよ・・・。
さらには息子さんとお寿司屋さんに行った際、さりげなく自分が死んだ後の話をした大吉じいちゃん。
しかし息子さんは思わぬワードが出たことに少し動揺していましたが、さらっと話を流してしまいました。
「おやじはまだまだ死なねーよ」と。
大吉じいちゃんもまた
「墓のはなしをしそびれた」と
なかなか思うようにお話が出来ない様子でした。
いつかは来る親の最期。そして自分の最期。
なかなか想像も付かないし、あまり触れたくない話題でもありますよね。
でも避けては通れない問題なのも事実。
いつまでも親は元気なんだとつい思ってしまいがちですが、決してそれは当たり前ではないんですよね。
いつかくる最期のためにも、家族で話し合い一緒に終活をすることで、親には残りの人生を大いに楽しむための準備をして欲しいなと思います。
そして後悔が残らない人生を過ごして欲しいですね。
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もちろん親にはまだまだ長生きしてもらいますよ!(笑)
自分にとっての幸せとは
今作では親世代が終活を考える一方で、私たち世代のお話も出てきましたね。
タイトルにある通り「自分にとっての幸せとは」を考えさせられるお話でした。
美智子さんのカフェに ”自分探しの旅” をしているという脱サラ男が来店。
いかにも今風の若者で、話しの語尾が必ず「〇〇っす」って話すちょっと軽い感じの人でした。
しかしこの男性、会社員時代は相当ハードワークをしてたようで、「自分の居場所をみつけてでっかい男になる!」と旅をしている様子。
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巌さんが漁師はどうだ?ってすすめたけど、「朝が苦手だからむりっす」ってバッサリ断られてましたね(笑)
先行き考えず行動している感じが、ちょっと痛い感じはするものの、少し共感する部分もありました。
今の時代は何でもSNSで繋がり、そして生活のほとんどが良くも悪くも他人に見られてしまう環境です。
美智子さんも漫画の中で言っていましたが、それってすごく息苦しくなる時がありませんか?
他人と比べたり、周りからいちいち口を挟まれたりと、本当にバカらしくなる時が時々あります。
自分は自分で、他人は他人。
幸せの形も人それぞれで、何事も向き不向き、得意不得意があるはず。
それなのに他人と比べたあげく、「あの人と同じじゃないから自分は幸せじゃない」なんてそんなのおかしい気がするんです。
幸せの価値は自分で決めればいい。
そしてそれはどんなに小さな幸せでも恥じることはない。
だって誰が決めたわけでもなく自分で選ぶ人生なんですから。
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なぁ~んて、ちょっと偉そうでしたね。(;^_^A)
でも美智子さんのように、当たり前に過ごす日常こそが幸せだと心から思えるって本当にステキだと思います。
私もまだまだ周りと比べて心がざわつくことがあるけど、自分らしい人生を心から送れるようになりたいと思いますね。
【おまけ】タマさんは島のアイドル!?
最後にちょっとだけタマさんのお話を。
今作でもたくさん大吉じいちゃんとタマさんのほっこりエピソードがあったんですが、一つビックリしたことがありました!
それがタマさんの知名度!
この島は ”ねこの島” といわれるほどで、飼いねこも多いですが野良ねこも多いですよね?
それなのに、お友達のねことお散歩中のタマさんに島の人達は声をかけていました。
「タマちゃん、お散歩かい?」「よー!タマ」と。
これってすごくないですか!? (笑)
自分の飼っているねこでもなく、そこら中に野良もいるのに、みなさん見分けがつくなんて!!
私は犬もねこも飼ったことがないから分りませんが、単純にスゴイと思いました。
そしてみんなに可愛がられているタマさんは、きっと島のアイドルなんでしょうね(笑)
声をかけられて「にゃ」とお返事しているタマさんに秒殺だったのは言うまでもありません(笑)可愛すぎっ!!( ´艸`)
まとめ:人生一度きり、楽しまなきゃ損だがね
いかがでしたでしょうか?
今作はとても深く考えさせられるお話が多かったですね。
忙しい毎日でつい目を逸らしがちですが、いずれは来る親の最期や自分の人生を、ゆっくり立ち止まて考えてみるのは大切なのかもしれません。
そして自分の大切なものと向き合い、丁寧に自分らしく日々を過ごしていけば、楽しい人生だったと胸を張って言える日がくるのかもしれませんね。
さて、次の巻ではどんなお話が待っているのでしょうか。
またみなさんと感想を共有できたら嬉しいです。
では今回はここまで。
泣き虫なゆさんでした。


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次の巻は、漫画『ねことじいちゃん7』ネタバレ感想|佳枝さんのエピソードに涙腺崩壊でお話ししています。
続きが気になる方は、ぜひ読んでみて下さいね♪
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